FXのプロトレーダーが教えるパラボリックSARを使った手法

今回は、トレードフォロー系のテクニカル指標である「パラボリックSAR」について紹介します。

移動平均線やMACDと比べるとメジャーではないパラボリックSARですが、MT4インジケーターにもデフォルトで掲載されていたり、様々なFX会社のツールでも利用できるテクニカル指標ですので、これからFXトレードを始める方はパラボリックSARの基本について勉強をしておきましょう。

また、この記事ではパラボリックSARの基本的なトレードでの使い方と合わせて、より実践的なトレード手法として「RSIとパラボリックSARを使った押し目買い・戻り売りトレード」についても紹介します。

 

パラボリックSARとは?

「パラボリックSAR」とは、J.W.ワイルダー氏が開発しトレンドフォロー型の指標です。

「パラボリック」は「放物線」という意味を示し、「SAR」は「ストップ&リバース」の略となっています。

つまり、パラボリックSARは、「パラボリック(放物線)を用いてストップ&リバース(トレンドの転換点)を見つけるための指標」だと言えるでしょう。

パラボリックSARは、チャート上に丸い点を用いて表示されます。トレンド上昇時は、パラボリックSARはローソク足の下部に表示され、トレンド下降時には、パラボリックSARはローソク足の上部に表示されます。

 

パラボリックSARの算出方法

パラボリックSARは、FX会社のチャートツールやMT4のチャート上に自動表記されますので、細かい計算方法を覚える必要はありません。

しかし、パラボリックSARを利用するにあたってどのような仕組みで算出されているかくらいは最低限知っておきましょう。
パラボリックSARの計算方法は以下の通りとなります。

 

パラボリックSAR=前日のパラボリックSAR+AF×(EP-前日のパラボリックSAR)

 

ここで「AF」は「加速因子」、「EP」は「前日までの最高値(下降トレンドの場合は前日までの最安値)」を意味します。

加速因子はパラボリックSARの感度を意味しており、トレンドの継続日数が増えるほど、加速因子の数値も増えます。初期値は「0.02」で、最大「0.2」まで増加します。

細かい計算方法を覚える必要はありませんので、「パラボリックSARは過去の高値(下降トレンドの場合は安値)と加速因子から算出されている」ということだけは覚えておきましょう。

パラボリックSARでの一般的なトレード方法

パラボリックSARが過去の高値・安値と加速因子から算出されることが分かったと思いますので、ここからはパラボリックSARの基本的な使い方について説明します。

 

パラボリックSARで見つけるエントリーポイント

パラボリックSARを使ったトレードをする場合のエントリーポイントは以下の通りです。

・売りエントリーポイント:上昇トレンド時に、パラボリックSARとローソク足が交差して、下降パラボリックSARへ転換したタイミング

・買いエントリーポイント:下降トレンド時に、パラボリックSARとローソク足が交差して、上昇パラボリックSARへ転換したタイミング

いずれの場合も「トレンド転換時の最安値圏(最高値圏)で、逆張りエントリー」を狙っていることがわかるかと思います。

また、今回のトレード手法は「エントリーポイント」として紹介をしましたが、利益確定時の売り決済(買い決済)時にも使うことができます。

買いポジションを保有している場合は「売りエントリーポイント」を参考に売り決済を行い、逆に売りポジションを保有している場合は「買いエントリーポイント」を参考に買い決済を行います。

 

パラボリックSARが使える相場・使えない相場は?

パラボリックSARを使ったエントリー・利益確定タイミングについて説明しましたが、パラボリックSARには弱点があります。

パラボリックSARはトレンドフォロー型の指標ですので、レンジ相場のような値動きの小さい相場ではうまく利用することができません。

下降トレンド・上昇トレンド時であっても、雇用統計のような重要な経済指標発表前の場合は、パラボリックSARでエントリーポイントが現れてもトレードをすることはおすすめしません。

また、「トライアングル」や「フラッグ」などの「トレンド相場時に出現するチャートパターン」が形成された際、パラボリックSARはトレンド転換を短期間で繰り返すことになります。このように、トレンド中に出現するチャートパターンが形成された際も、パラボリックSARは機能しません。

プロトレーダーが教えるパラボリックSARを使ったトレード手法

以上により、パラボリックSARを利用する際は、今の相場状況がトレンド進行中なのか、それともレンジ相場なのかを見極める必要があります。

パラボリックSARだけを用いてトレンドを把握するのは難しいですが、他のテクニカル指標やオシレーター指標と組み合わせて利用することにより、より信憑性が高いトレードを行うことができます。

ここからは、より実践的にパラボリックSARでトレード行う方法について紹介します。

RSIとパラボリックSARを組み合わせて行うトレード手法

RSIは、パラボリックSARと同様にJ.W.ワイルダー氏が考案したオシレーター指標です。

RSIはローソク足の終値より算出される「相場の強さ」を示すオシレーター指標で、折れ線グラフと、強さを表す%の数値から成り立っています。

折れ線グラフが50%付近にある場合や傾きが緩やかな場合、今の相場状況はレンジ相場であることを示します。

つまり、RSIのグラフの傾きを見ることにより、今の相場状況がレンジ相場なのかトレンド相場なのかを把握することができます。

RSIの基本

RSIを見ることにより、今の相場が売られすぎなのか買われすぎなのかを把握することができます。

具体的には、70%以上の場合は買われすぎ(上昇トレンド)であることを示し、30%以下の場合は売られすぎ(下降トレンド)であることを意味します。

 

具体的なエントリーポイントは?

RSIとパラボリックSARを使ったエントリーポイントを見つけるステップは以下の通りとなります。

①RSIが50%付近ではないことを確認する
②RSIを見て、70%以上になるまで待機
③RSIが70%以上になったタイミングでパラボリックSARの監視を開始
④パラボリックの売りサイン(ローソク足の下に表示されていたパラボリックがローソク足上部に現れる)が出現したら売りエントリーを行う

以上となります。それぞれのステップを簡単に説明します。

まず、①ではRSIが50%付近ではないことを確認することにより、今の為替相場がレンジ相場でないことをチェックしています。これによりパラボリックSARの弱点である「レンジ相場ではうまく機能しない」というポイントを克服できます。

次に、②と③でRSIが70%以上になるまで待つことにより「上昇トレンド」で「買われすぎ(高値が近い)」という、パラボリックSARの売りエントリーに有利になるポイントが来るまで待機することができます。

③で、RSIが70%以上になり「上昇トレンドの終わりが近い」事を確認した後にパラボリックSARを監視することにより、④で売りエントリーポイントを容易に見つけられるようになります。

まとめ

以上、ここまででパラボリックSARの特徴と基本的な使い方に加えて、パラボリックSARの弱点を補いつつトレードを行う方法について説明しました。

パラボリックSARは、トレンドフォロー型の指標ですので、上昇トレンド・下降トレンド時に有効に使えますが、レンジ相場やチャートパターン形成時にはうまく機能しません。

そのため、パラボリックSARを利用する際は今の相場がトレンド相場なのかレンジ相場なのかを把握する必要があります。

今回は、トレンド相場なのかレンジ相場なのかを把握する方法として、パラボリックSARとRSIを組み合わせてトレードを行う方法について紹介しました。

これからパラボリックSARを使ってトレードを行おうと考えている方は、今回紹介したパラボリックSARを使ったより実践的なトレード手法を使ってみてはいかがでしょうか。

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